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今回のイブニングシアターは「映画コンクール受賞作品特集」と題して平成24年度の受賞3作品を上映します。
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平成24年度映画コンクール受賞作品はについては、映画コンクール審査委員会の記事をご覧ください。
「地下岩盤に築く –倉敷国家石油ガス備蓄基地 水封式地下岩盤貯槽 建設の記録-」 当作品は,岡山県倉敷市の水島コンビナート内に建設された倉敷国家石油ガス備蓄基地の建設記録映像である。当該施設は地下約180mの地点に建設された高さ24m,幅18mの,LPガスの貯蔵施設としては世界最大級の貯槽となっている。また国内で初めて,主としてプロパンガスを常温・高圧の状態で地下水圧によって封じ込める水封式地下岩盤貯槽方式が採用された。亀裂性岩盤や断層や変質帯等の影響を受けて何度も設計を修正しつつ,最新技術を導入し最後の気密試験までを成功させていく。当作品はこの建設過程を忠実に記録した他に類をみない貴重な映像であり,今後の教育的な活用の展開なども期待される作品である。 |
同パッケージより |
「ボスポラス海峡横断鉄道トンネル-海底をわたる風-」 当作品は,ボスポラス海峡に二つの大陸を結ぶ鉄道トンネル建設プロジェクトを克明に追った記録映像である。海峡部は最大深度60メートルに達する海底に11の函体を沈め連結して海底トンネルを形成する沈埋工法を用い,陸地部はコンパクトなNATM工法やさまざまなシールド工法を駆使し,複線の地下鉄トンネルと駅の建設が進められた。当作品では,この困難な事業をトルコの二つの企業とジョイントベンチャーを組み,言葉や文化の違いによるコミュニケーションの壁を乗り越え完成に導くまでの過程を記録している。今回採用された最新の土木技術の数々が,実写とCG映像を組み合わせ,分かりやすく紹介されており,海外での巨大プロジェクトを丁寧に記録した映像作品となっている。 |
同パッケージより |
「東日本大震災、現場の戦い ~すべては被災地のために~」 当作品は,東日本大震災における現場の土木技術者・従事者の活動を描いた記録映像であり,「啓開」,「地域支援」,「防災教育」の三部構成からなる。「啓開」では震災直後に徳山東北地方整備局長の指揮により実施された沿岸部道路の啓開作業「くしの歯作戦」が紹介され,従事者の証言などを通し当時の状況がリアルに伝えられる。「地域支援」は,被災した各自治体に派遣された国土交通省職員が,行政の枠を超えて困難な要請に応えていく姿が映し出される。「防災教育」では,過去の経験を伝承する「てんでんこ」の実践が功を奏し,津波から逃げ切ることが出来た釜石市の小・中学生の生々しい証言が取り上げられている。震災直後の現場の土木技術者・従事者の決断と戦い,緊急時の組織の姿,持続的な防災教育の重要性を撮影した数少ない貴重な映像であり,次代への財産として残すに足る作品である。 |
同パッケージより |