土木技術映像委員会は、「土木技術者の啓発ならびに土木技術の普及を効果的に行うため、土木技術に関する映像について研究し、それを効果的に活用することにより、土木技術の継承および共有化を推進すること」(内規第1条)を目的として活動しています。
これまで土木技術に関する映像作品は、工事記録や災害記録、土木にかかわる歴史(人物・構造物・事業など)、土木技術の複雑な工程のビジュアルでわかりやすい伝達、教材としての利用など、さまざまな動機・目的からつくられてきました。産業映画として作成された本数は戦前を加えると数万本、土木分野に限っても1 万本に及ぶといわれますが、これらは時代や環境の推移により、資料的価値や教育的価値など、多様な価値を生み出していきます。
当委員会では、これらの映像作品を網羅的に調査・収集・整理し、多様な角度から評価し、容易に利用可能な環境を整備し、あらゆる機会を通じて公開・発信する場を設ける活動を行ってきています。
主な活動は以下のとおりです。
【イブニングシアター】
2001年からスタートした一般公開の映画会「土木学会イブニングシアター」は、2ヶ月に1度のペースで開催されており、平成26年1月現在77回に及んでいます。
【土木学会選定制度】
土木学会では、官公庁、企業、各種団体などで数多く制作されている土木技術に関する映像作品を、企画・表現・内容・作品など多様な視点から評価し、一定の価値を有すると認められる作品を選定する「土木技術映像選定制度」を設けています。当委員会では選定審査会を設け、応募された作品を随時審査しています。さらに、2年毎に 土木学会が主催する『土木学会映画コンクール』のサポートを行っています。
【土木技術映像作品データベース】
選定作品520本の講評付きDBのほか、アンケート調査による2,700件の土木技術映像DBを構築し、維持更新しています。
【映像作品の収集・提供】
当委員会で選定された作品は土木図書館映像ライブラリーに収められ、会員・一般の方々への貸出や映画会への提供を行っています。
【映像作品の多様な価値の活用研究】
映像作品の教育場面など活用事例の研究や映像に見る技術変遷の研究などを行っています。