論説委員が執筆する。
論説委員 小林 潔司 京都大学 経営管理大学院
国際化時代の土木技術者には、企業家精神、強靭な精神力、リーダーシップ、コミュニケーション能力、異文化対応力、高度な専門性、教養が必要であり、高度専門技術の体系化と実践を志向したエンジニアリング教育の復権が急がれる。 (2012年3月版) 第58回論説(2) 国際化時代における土木専門教育
論説委員 道奥 康治 神戸大学 大学院工学研究科
都市河川から始まる総合治水は、近年の社会・自然環境変化の下で、河川全般に展開される方向にある。多様な主体による精粗入り交じった治水施策を実質化するには、市民など利害関係者へインセンティブを付与する仕組みが必要である。また、リスクを流域内に分散・再配置する治水手法であるため、リスク管理と連動した治水計画体系の構築が強く望まれる。 (2012年2月版) 第57回論説(1) 総合治水への期待と実質化に向けた課題
論説委員 村尾 公一 東京都 技監(建設局長)
震災を経験し、現場の現実を踏まえた統合する想像力で新たな仕組みや姿を示すことが大切。土木工学の社会との関わりや対象とする範疇の広さを生かし、明治期に目指したような、より大きな志に基づく日本を創ることに、そろそろ目覚めるべきではないか。その為には、萎縮した精神のデフレスパイラルに抗し、より高い目線で、あるべき国土や都市、更には国家像を土木技術者が発信していくことが重要。今我々は生き残りを掛けて如何に魂を取り戻し、何を為し得るかが問われている。 (2012年2月版) 第57回論説(2) Civil EngineerのSpirit
論説委員 石橋 忠良 東日本旅客鉄道㈱
構造に関する技術基準が性能規定化の基準に変わってきている現在、国として1つに統一することがし易くなってきたといえる。同じ役割の構造物に、異なる基準を適用したり、一体の構造物にいくつかの基準を適用することの非効率さを、統一することでなくすことができる。また技術力の維持、向上のためにもこれから少なくなると思われる技術者の力を集中させることが可能となる。 (2012年1月版) 第56回論説(1) 構造物の技術基準について
論説委員 三村 信男 茨城大学 地球変動適応科学研究機関長
21世紀は、自然災害、気候変動、エネルギー・資源問題、高齢化問題など複数のリスク、それが相乗した複合リスクにどう対処するのかが大きな課題となっている。これに対して、3.11東日本大震災や気候変動への対応を振り返り、予見的な対応の重要性を指摘する。 (2012年1月版) 第56回論説(2) 将来のリスクへの予見的対応の重要性
最近のコメント