論説委員兼幹事長 中井 祐 東京大学
従来の土木において、社会基盤とは国を中央とする行政システムを主体とする、国土や流域を開発保全するための基幹インフラを意味することが多かった。しかし現今日本の課題を鑑みるに、今後は共同体スケールの身近なパブリックの価値の再構築が重要な課題のひとつであり、そのためにも社会基盤の概念を問い直す必要がある。 (2012年8月版) 第63回論説(1) 身近なパブリックを支える社会基盤の構築を
駒田 智久 土木学会建設系NPO中間支援組織設立準備会
今色々な拡がりを持つ「新しい公共」の考えは今後も継続する社会の大きな潮流である。土木分野においても、まちづくりや社会基盤整備の分野で更なる展開が期待される。これはシニア技術者のみならず、現役層にも人生の拡がりを齎す。土木界・土木学会は社会との連携の視点も含めて、これに取り組むことが重要である。 (2012年8月版) 第63回論説(2) 土木分野における「新しい公共」の意味と可能性
論説委員 金井 誠 株式会社大林組
建設業の受難についてマスコミや政治を非難するだけでは何も始まらない。我々が国民=納税者=発注者から正当な評価を得て復興に資するための方策を述べる。一方、国民にも一旦信頼したら任せて貰うなど、一般国民と技術者が対立軸で角を突き合わせるのではなく、パートナーとして国造りに協調できる環境作りについて提言する。 (2012年7月版) 第62回論説(1) 建設技術者を正当に評価せずして復興や防災・減災は可能か!―土木と土木技術者が日本社会でリスペクトされるために―
論説委員 甲村 謙友 独立行政法人水資源機構
日本のおかれている自然条件とこれまでの社会資本整備の経緯を概観し、東日本大震災の教訓ももとに、需要追随的に現状から将来を予測して社会資本整備を行うだけではなく、好ましくない将来とならないために現在何をなすべきかという観点から今後の社会資本整備についての私見を述べる。 (2012年7月版) 第62回論説(2) 社会資本整備の今後のあり方
論説委員 石山 范 成田空港(株)
世界の航空界が変貌する中、我が国にも漸くオープンスカイ政策が導入された。この施策は、我が国の国際航空ネットワーク戦略の明確化を迫ると共に内外航空企業の事業自由化を通じて空港経営改革や航空市場の活性化をもたらす。空港経営には空の自由化を支える更なる空港容量拡大と新たな経営環境への対応力が期待されている。 (2012年6月版) 第61回論説(1) 空の自由化への期待
最近のコメント