論説委員 西川 和廣 国土交通省 国土技術政策総合研究所所長
電気自動車(EV)の普及を単に環境技術、自動車技術の世界の話ととらえていないだろうか。現在起こりつつある我が国の先進技術の集積と組み合わせることにより、人の移動と物流を担う道路インフラの役割を大きく変え、少子高齢化・人口減少時代の国力を支える可能性のあることに土木技術者達は早く気づくべきである。
(2011年2月版)
第45回論説(2) 電気自動車(EV)普及が拡げる道路インフラの可能性への期待
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コメント
Re: 第45回論説(2) 電気自動車(EV)普及が拡げる道路インフラの可能性への期待
投稿者:正会員 投稿日時:月, 2011-02-21 18:27環境にやさしい新たな交通システムを普及させるために道路インフラの整備が不可欠であるという本論説の主張は、大変重要であると感じた。ただ、EV以外にも、バイオ燃料、CNG、燃料電池車など様々な新しい燃料や車両が検討されており、普及の段階では、これらの多くの技術をどのように我々の社会に取り入れるのか明確なビジョンを描かないと、2重、3重のインフラ投資になる恐れがある。GHG削減の観点から全ての技術を、ただ積み上げて削減量が目標に達するというような試算は、あまり合理的ではない。我が国が、今後、どのような交通システムの構築を目指し、そのためにどのようなインフラ整備をしていくべきなのか土木学会が、率先して提言していく必要があるのではないかと感じた。