仕事の風景探訪:事例2【デザインのチカラ】
事業者:(株)hase(ハセ)
所在地:山口県下関市豊北町大字阿川
取材・執筆:土木ライター 三上美絵
編集・撮影(特記以外):山田裕貴(株)Tetor(テトー)
約9割が赤字と言われる日本の地域鉄道。老朽化により取り壊される駅舎も少なくない。駅舎がなくなれば駅に立ち止まる人はいなくなり、ただ電車に乗り降りするだけの通過点になってしまう。そんな中、駅の持つ「公共の場」としてのポテンシャルを引き出すことで再生し、新たな風景を生み出したのが、JR山陰本線の阿川駅の事例だ。プロジェクトの中心人物は、山口県萩市でゲストハウスを経営する(株)hase(ハセ)の塩満直弘代表。生まれ故郷である山口に、新風を吹き込もうとする思いを聞いた。
「何もない田舎」を1軒のカフェが動かす京都市から日本海沿岸を通って下関市に至るJR山陰本線。全長676kmに及ぶ国内最長のローカル線だ。その終盤に位置する無人駅「阿川駅」の敷地に2020年3月、カフェ「Agawa(アガワ)」がオープンした。
建物は、シンプルな白いフレームの直方体。4面ガラス張りの内部からは、眼の前に停車する1両編成の赤いディーゼル電車や、ホーム越しの田んぼがよく見える。
2023年の豪雨被害による山陰本線の運転取りやめの影響で、現在のところカフェも休業しているものの、それまでは近隣や沿線はもちろん、山陽側からわざわざ山を越えて訪れる人もいるほどの人気スポットになっていた。
「常連になってくれた地元のおじさんが『まさか阿川でクラフトビールが飲めるとは思わなかった』と話すのを聞いて、嬉しかったですね」。アガワを企画し、経営するhase(ハセ)代表の塩満直弘さんは、そう言って微笑む。この場所の出現を機に、何もなかった駅前にいくつかの店もでき、都会からUターンで地元へ戻った若者もいるという。
カフェが一つ生まれただけで、地元の人たち自身が「何もない田舎」と諦めていたこの地が、確かな胎動を始めたのだ。
ガラス張りのカフェスペース。レンタサイクルもある
経営する「萩ゲストハウスruco(ルコ)」でインタビューに応じる塩満直弘さん
ありふれたローカル駅の光景に心を奪われて塩満さんは2013年から、萩市内で「萩ゲストハウスruco(ルコ)」を経営している。洋室1部屋、和室1部屋、男女混合ドミトリー1部屋の小さな宿だ。まち中を網目のように流れる用水のように、「ながれ(流/リュウ)まじわる(交/コウ)」から名付けたというルコには、SNSや口コミで情報を得た国内外のバックパッカーが訪れ、交流し、旅立っていく。
収支はうまく回り、経営には問題がなかった。しかし、いつしか塩満さんは心に焦燥感を抱えるようになっていた。客のほとんどは、萩を目的地にしているわけではなく、旅の途中でルコに宿泊するに過ぎない。「通過点のままでいる限りは先細りだ、と感じていました」と塩満さんは振り返る。
少しエリアを広げ、萩から1km圏内に複数の交流拠点をつくれば、旅の目的地としての魅力を底上げできるのではないか。そう考えて適地を探し始めたとき、JR山陰本線の特牛(こっとい)駅で偶然出合った光景が、塩満さんの心を奪った。「海沿いの道を走ってきて、駅に車を停めて外へ出たら、ちょうどワンマンのディーゼル車がホームに入って来て、目が釘付けになったんです。ここまで旅情をそそられる光景はめったにない、と思いました」。
萩で生まれ育った塩満さんにとって、山陰本線は子どもの頃から知っている路線だ。ありふれた海沿いのローカル線の駅に、小さな車両が来て停まり、去っていく。そのごく普通の風景の価値が、突如として意識の表層に立ち上り、そのまま深く刻まれた。
だが、自身がそうであったように、誰もがこの風景を顧みることはなかった。放置された風景が無価値化されていくのは世の常だ。「美味しいコーヒーがある」「ビールも飲めて、人と話せる」など何でもいい、もし駅に「佇む理由」があれば、人々がその価値に気づき、風景が再活性化されるのではないか。そう考えた塩満さんは、JR西日本の地域共生部に相談を持ちかけた。
駅の敷地を活用する新たなスキームを模索地域の小企業が、独自に駅を活用する方法はあるのか。「取り壊す駅舎の跡地に見晴らしのよいカフェをつくる」という塩満さんの提案に興味を持ったJRの担当者たちが、スキームを洗い出してくれた。最も可能性がありそうなのは、JRが自治体に土地を寄付し、自治体がNPOなどに施設運営を委ねる方法で、実績もいくつかあった。ただし、それでは自治体が管理責任を負うことになり、運営の自由度がどの程度になるのかは未知数だ。
検討を重ねた結果、塩満さんの会社であるハセがJRから定期借地契約で駅の敷地を借り、カフェなどの施設を建設・運営することでGOサインが出た。こうして、取り壊し予定リストの上位に挙がっていた阿川駅を舞台にしたプロジェクトがスタート。阿川は、特牛の隣駅で、ほぼ同じ佇まいを持っていた。
旧駅舎を解体・撤去した更地に、JRが待合室を、ハセがカフェと客席のあずまやを、下関市が公衆トイレを整備することになった。駅舎とカフェなどの棟がバラバラに建つのではなく、一体感のあるデザインになるよう、全体の設計をTAKT PROJECT(タクトプロジェクト)代表の吉泉聡さんと建築家の森啓将さんに依頼。キューブ状の既製品のカーポートを三つ置いた施設が完成した。一列に並べるのではなく、少しずつ角度を振っているのは、ホームと棟同士との境界をあえて曖昧にするためだという。
阿川駅周辺は現在、豪雨災害の影響で不通となっているが、以前はJR山陰本線の赤いワンマン電車が走っていた(写真提供:(株)hase)
左から阿川駅の駅舎、カフェ、バーベキュースペース、公衆トイレが並ぶ。中央2棟が「Agawa」だ。駅舎はJR、トイレは市が整備した
阿川駅のホームからは山並みの手前に広がる水田の風景が見渡せる
「幕末の志士を輩出した城下町」だけじゃない、萩を塩満さんがアガワで実現したかったのは、公園のように、誰もがふらりと訪れて、思い思いの時間を過ごせる快適な「場」をつくることだ。それには、公共性の高い「駅」という場所は、格好の舞台だった。さらに、そうした場を増やすことで、生まれ故郷である萩のまちに新風を吹き込みたいとも考えた。
萩は吉田松陰、高杉晋作、木戸孝允、山縣有朋など幕末の志士を生んだことで知られる長州藩の本拠地。その強烈なイメージは今も色褪せず、地域の人々にとってシビックプライドの核をなすものとなっていた。萩を訪れる旅行者も、多くが史跡巡りを目的としていた。だがその半面、まちの個性がすべて「歴史」という切り口のみに集約されてしまう感も否めない。
かつての塩満さんは、一つの価値観だけが絶対であり、それ以外は認めないような保守的なまちの気配に、閉塞感と生きづらさを感じていた。山口県内の大学に在学中、日本を飛び出し、カナダとアメリカで2年を過ごして帰国。人種も年齢も育った環境も、すべて異なる人々の住む多様なまちで過ごした経験から導き出した答えは、「萩にはもっと選択肢があっていい」という思いだった。「選択肢」とはつまり、多様な価値観を受け入れるふところの広さだ。
「史跡だけじゃない、萩には豊かな自然や美しい風景もある。それを生かせる場所をつくりたい」。東京や鎌倉で働いた後、萩へ戻った塩満さんは、海外で体験したようなさまざまな人が訪れ、交流するゲストハウスを開くつもりでいた。手始めに小さなカフェバーを居抜きで買い取り、店を拠点にして人脈を広げた。
「そんな発想は、ここでは通用しないよ」。最初はそう言っていたまちの人たちも、塩満さんの思いを聞くにつれ、次第に応援してくれるようになっていった。空き家をリノベーションし、ようやくオープンにこぎつけたのが「ルコ」だった。
「内と外、新と旧が入り交じる」という価値観に基づくこれまでにない形態の宿泊施設の登場は、萩という古い城下町に大きなインパクトを与えた。ルコの存在はSNSを通して瞬く間に広まり、地元のキーパーソンたちからも、「萩の潮目が変わった」と言われたという。
「萩ゲストハウスruco」の男女混合ドミトリー(上)と宿泊者以外も利用できるカフェラウンジ(下)(写真提供:(株)hase)
駅や公園の「場の魅力」を増す「小さなまちのkiosk(キオスク)」店が消え、電車が減り、若者は出て行った。そんな阿川駅周辺でも、アガワの出現はまちに小さくても確かな輝きを放つ灯火となった。塩満さんは「ここ25年くらい、何もかも失くなるいっぽうだったけれど、新しいものが生まれて嬉しい」という近隣の客の声も聞いた。駅という場所の持つ可能性や波及力が話題になり、メディアの取材も受けた。
ところが、オープン間もなくコロナ禍が勃発。完全に計画が狂ってしまった。「つくるまではよくても、その後に1を10にするのが難しいのだと、つくづく思いました」と塩満さんは本音を明かす。
それでも、コロナ対応の国の補助金を活用し、アガワの近くにもう1つのカフェ「UTTAU(ウッタウ)」をオープン。店舗は、1926年(大正15年)に建てられた空き家をリノベーションした。アガワをきっかけに、阿川の住民の方が空き家の仲介などに乗り出し、連携したものだ。苦境に立たされても、塩満さんは着実に布石を打ち続けている。「民間による公共性の高い事業には、もう少し行政の支援があったら、と思います」とも話す。
アガワに付けたキャッチフレーズは「小さなまちのkiosk」。キオスクとは、公園や街頭にある売店や案内所のこと。何かをしてもいいし、何もしなくてもいい。そんな公園や駅の過ごし方に、ちょっとしたアミューズ(お楽しみ)を提供するスポットになれたら、という思いがこもったネーミングだ。萩や萩の周辺にキオスクが増えていくごとに、塩満さんの描く風景も厚みと広がりを増していく。
阿川駅の待合室。ポリカーボネートで5面を囲み、行き交う人の視線や太陽の光が柔らかく通るようにした。椅子の座面には旧駅舎の梁材を再利用している
通路には、古くからの地元の特産品である「石州瓦」の赤みを帯びたかけらが骨材に混ぜ込まれている
旧駅舎のシンボルだった大イチョウもそのまま遺された
「もっともっとやりたいことがいっぱいある」と話す塩満さん
新着・お知らせ2024会長PJ-ひろがる仕事の風景プロジェクト仕事の風景探訪WG
【事例キーワード】
①技術のチカラ、 ②デザインのチカラ、 ③自然のチカラ、 ④コミュニティのチカラ、 ⑤記憶のチカラ
みなさん、初めまして!WG幹事の山田裕貴(株式会社Tetor/株式会社風景工房)です。
第1号事例が紹介されたところですが、今回の第2号事例は、山口県下関市にある阿川駅です。
当事例は、萩市内で萩ゲストハウスruco(ルコ)等を経営する株式会社haseの塩満さんが、自身が考える地域の拠点づくりの1つとして立ち上げたのが、阿川駅「小さなまちのkiosk」です。全国で取り壊しが行われている無人駅のリニューアルですが、今までに見たことがない駅の新しいカタチがここにはあります。
山口にいる知人に阿川駅の話を聞いて興奮し、その足で見に行き、感動し、こんな新しい駅を生み出した塩満さんの話を一度聞いてみたい、その一心で今回の記事が誕生しています。塩満さんが阿川駅に込めた公共性とは?思いとは?
今回もライターは、「かわいい土木みつけ旅」でお馴染みの土木ライターの三上美絵さんです。雪降る山陰地方の中、奇跡的に晴天に恵まれた取材、どうぞご期待下さい!
阿川駅とシンボルのイチョウ、背後に続く田園風景
新着・お知らせ 添付サイズ 02expanding-NL03.pdf390.12 KB 2024会長PJ-ひろがる仕事の風景プロジェクト仕事の風景探訪WG仕事の風景探訪:事例1【記憶のチカラ】
事業者:(株)オリエンタルコンサルタンツ
所在地:神奈川県足柄上郡開成町
取材・執筆:土木ライター 三上美絵
編集担当:岡田智秀(日本大学/仕事の風景探訪プロジェクト・リーダー)
撮影:岡田智秀(前掲)
2024年12月にユネスコ無形文化遺産に登録され、世界中から注目が集まっている日本の「伝統的酒造り」。オリエンタルコンサルタンツは9年前、神奈川県開成町にある江戸創業の酒蔵を買い取り、子会社化して経営を再建。その立役者が、橋梁技術者だった森隆信さんだ。杜氏の起用から新たな酵母の開発、酒づくり、マーケティングまで、試行錯誤を繰り返しながら取り組んできた。
コンサルティングのつもりが酒蔵の経営者にまさに「瓢箪から駒」だった。「まさか自分で酒蔵の再生と経営に取り組むとは、思ってもいませんでした」。瀬戸酒造店の社長で、オリエンタルコンサルタンツ地域経営推進事業部副事業部長を兼務する森隆信さんは、2016年当時をそう振り返る。
当時、新規事業開発の一環として地方創生事業を検討していた森さんは、関係者を通じて神奈川県開成町の元町長を紹介される。江戸時代から続く地元の造り酒屋を再生し、地域活性化につなげたいという構想を聞き、コンサルティングの相談を受けることになった。その造り酒屋こそが瀬戸酒造店で、1980年に自家醸造を休止して以降、他所で造った酒の瓶詰め・販売だけを細々と続けている酒店だった。
地方創生に関わる国の補助金を使って、酒蔵を復活できないか。検討を続けたものの、結果として必要資金の全額は賄えず、半分以上は自己資金を投入するしかないと分かった。創業家には、もはやその体力は残っていない。
このまま終わらせてしまうのは、惜しい。交付金の申請書をまとめる段階で、伝統的な日本酒づくりのイロハは学んだ。折しも、和食がユネスコ無形文化遺産に登録され、「次は日本酒だ」とのムードが盛り上がっていた。開成町は東京にも箱根にも近く、水田が広がり、あぜ道にはあじさいが咲き誇る日本らしいロケーション。インバウンド需要の伸びも見込まれる。
山裾に水田が広がる開成町の風景。あぜにはあじさいが植えられている
「ウチがやると言ったら、どうします?」。森さんの申し出に、瀬戸酒造店のオーナーは一も二もなく同意した。
だが、大変なのはここからだった。役員会にかけると、一様にきょとんとした顔を向けられる。「お前、酒飲めないじゃないか」。その一言が、森さんの心に火を着けた。「酒蔵を経営するのと酒を飲むのと関係あるんですか?と言い返して、後に引けなくなってしまった」。森さんは、そう言って笑う。
役員会で指摘された懸念を議事録に残し、次回に解決策を示す。それを20回繰り返して計画をブラッシュアップし、ようやく親会社の承認を得ることができた。2017年6月、オリエンタルコンサルタンツは瀬戸酒造店の全株式を取得し、子会社化。社長に就任した森さんをはじめ、3人の社員が出向して現地に常駐している。
再生した酒蔵に立つ森隆信さん。後ろに見えるのが、酒米を蒸す甑(こしき)だ
ハローワークで杜氏を募集、あじさい酵母で独自の酒造り
いよいよ現地での開業準備が始まった。全国に造り酒屋が多々あるなかで、オリジナリティを打ち出すにはどうすればよいか。東京農業大学醸造科学科の教授に相談し、建て替え前の古い蔵から採取した「蔵付き酵母」と、開成町の花であるあじさいの「花酵母」で新しい酒を造ることになった。
問題は杜氏の採用だ。蔵を閉じておよそ40年、以前の杜氏はとうにいない。新規に雇用するにも、高齢化により全体数が減っているうえ、季節雇用が主流であるため、通年製造の新規酒蔵に正社員として入社を希望する杜氏はほとんどいない。各地の杜氏組合に当たったものの見つからず、最後の手段としてハローワークで募集したところ、現在の製造部長である杜氏の小林幸雄さんが応募してきた。
「新規の蔵で、新しい酒をゼロから造り上げるところに魅力を感じました」と小林さんは話す。それまで和歌山の蔵で働いていたが、家庭の事情で実家に近い関東へ移住したいと希望し、勤め先を探していたところだった。
左から森さん、杜氏の小林幸雄さん
森さんたちは古い蔵を解体し、更地に新たな蔵を建築。醸造設備も一新した。「設備は予想以上に高価でした。小林に何が一番重要かを聞き、甑(こしき=蒸し器)だけはいいものを入れようと。その代わり、他は手作りするなどやりくりしました」と森さんは言う。
酒蔵のオープンに、酒がなくては話にならない。蔵の工事の間、茅ヶ崎の蔵元の設備を借りて仕込みを行うことになった。2018年3月までに、どうしてもあじさい酵母を使った「零号」の酒を完成させよう――。森さんをはじめスタッフ一同が、このターゲットに向けて心を合わせた。
とはいえ、花酵母を使った醸造は、全員が初めて。「花酵母は力が弱い」と言われていることから、ベテランの小林さんも不安があったという。行けそうだ、と思える決め手になったのは、この土地の「水のよさ」だ。「瀬戸酒造店の井戸水を使って試作した酒は、他所の水道水を使った試作酒よりも断然美味しく、これなら大丈夫だと思いました」と小林さんは太鼓判を押す。
森さん自身、初めてこの地を訪れたとき、最も好ましく思ったのが「水」だった。「まち中を網目のように水路が通り、清流が流れていたのが印象に残っています」と語る。富士山麓と丹沢山系を源流とする酒匂川の伏流水が豊かに流れるこの地には、名酒を生み出す素地があるのだ。
つくばいから溢れる水が、開成町の原風景を象徴している
皆の思いが通じたのか、蔵付き酵母もあじさい酵母も、それぞれに力強く個性的な味を醸した。2019年から24年まで連続してフランスの「Kura Master」で受賞したのをはじめ、破竹の勢いで国内外の数々のコンテストで受賞。24年には受賞歴をポイント化して格付けする「世界酒蔵ランキング」で8位に輝いた。
酒蔵の入口には「杉玉」が吊るされていた
完成した麹。出来具合を拡大鏡でチェック
タンクに水と麹、蒸米、酵母、乳酸を入れて酒母を培養した後、麹、蒸米、水を段階的に加え、もろみを仕込む。1カ月ほどかけてじっくり発酵させる
ふつふつと音を立てて発酵するもろみ。甘くよい香りが漂う
瀬戸酒造店の酒はこれまで数々の賞を受賞している
古民家とセットの酒蔵見学ツアーがインバウンドに大人気
瀬戸酒造店の創業一族は、江戸時代には代々この地の名主を務めていた。酒蔵の近くに遺された茅葺きの古民家は現在、開成町の所有となり、「あしがり郷瀬戸屋敷」として運用されている。オリエンタルコンサルタンツがこの屋敷の指定管理者となり、インバウンドツアーの誘致と受け入れ、イベントの開催、交流拠点となる直売所およびカフェの計画と運営などを手掛けている。
瀬戸酒造店のオーナー一族だった瀬戸家の住宅。茅葺きの立派な客間と枯山水の庭園を備える。別棟の母屋と土蔵がある。
瀬戸屋敷に常駐しているのが、オリエンタルコンサルタンツ関東支社から出向している技師の川口勇作さんだ。入社6年目の若手で、学生時代はコンクリート工学を専攻。交通系の部署にも興味があったが、人と接する仕事がしたいと、新人研修の終わりに地域活性化推進部への配属を希望した。
「田舎の出身なのでここの景色は珍しくないし、酒は好きだけど詳しくはない。特にワクワクする気持ちはありませんでした」。瀬戸屋敷に赴任した当初の正直な感想だ。仕事が面白くなってきたのは、前任者から引き継いで責任ある立場になり、現場を仕切れるようになってから。
ちょうどコロナ禍で地元の「あじさい祭り」が中止になり、農家が祭り用に育てたトウモロコシが行き場を失っていた。「瀬戸屋敷で販売しようと呼びかけて、大成功したことで自信が付きました」と川口さんは話す。今では、週4回年間200回訪れるアメリカからのツアー客を地元のボランティアガイドたちと一緒に楽しませている。
オリエンタルコンサルタンツの川口勇作さん。あしがり郷瀬戸屋敷の運営を担う
和食と日本酒に舌鼓を打つアメリカからのツアー客たち。ツアー会社によるアンケートの結果、年間の顧客満足度が100点満点で88点と、日本国内のツアーとしては極めて高いという
もう一人、関東支社から出向で来ている技術主査がいる。森さんが厚い信頼を置き、後継者と目している関詩織さんだ。瀬戸酒造店では総務経理部長を務める。「なぜウチの会社が酒蔵をやるのか。その理由を理解するまでが、じつは一番たいへんでした」と関さんは明かす。
瀬戸酒造店は、橋梁や道路のようなインフラではない。だが、この酒蔵が存在することで、地域の人たちが故郷を誇りに思えるとしたら、広い意味でのインフラと言えるのではないか。すなわち、酒蔵の再生がシビックプライドの一つの要素になり、ひいては地域活性化に結びつく可能性がある。関さんはそこに、自らの問いへの答えを見つけた。
関詩織さん。総務経理部長として瀬戸酒造店の経営を補佐し、あしがり郷瀬戸屋敷の運営にも関与している
「この仕事は面白い」。まったくの素人から飛び込んだ世界に魅了されているのは、森さんも同じだ。それまで長い間、技術者として橋梁設計を手掛けてきたが、経験を積むうちに、道路橋示方書に沿った設計の繰り返しに思え、当初に感じた創造の喜びが薄れてきていた。そんなとき新規事業を開発する部署に異動になり、たまたま出合ったのがこの仕事だ。
「酒蔵や古民家の空間プロデュース、日本酒というプロダクトとブランドの立ち上げ、スタッフへの接客指導。そうした全体のマネジメントが、自分にとってはとてもクリエイティブに感じられます」と微笑む。プロセスを計画し、ファクトを積み上げ、検証してフィードバックする。建設コンサルタントとして培った管理手法は、ここでも生かされている。
例えば、観光客が瀬戸屋敷から瀬戸酒造店へ向かう県道は、かつては狭くて歩くのが危険だった。そこで、町へ歩道整備を要望し、町が県に交渉して歩道整備を前倒しにするなど、行政との連携にも手腕を発揮。そのほか、2025年の町政70周年に向けた記念事業の企画委員や総合計画の見直しの委員会、地方創生の会議でも委員を務めるなど、まちづくりにも貢献している。
酒蔵の再生に始まった森さんたちの挑戦は、単に酒を造るだけでなく、酒蔵の存在がかつて連綿と果たしてきた「まちのハブ」としての役割の再生にまで広がりつつある。
あしがり郷瀬戸屋敷の敷地内の「管理棟」。関さんたちの提案で、「発酵」をテーマにしたカフェにリニューアルした
三輪自動車トゥクトゥクで酒蔵と瀬戸屋敷を行き来する。両者をつなぐ道路は、森さんと行政の連携によって整備された
酒蔵には「やるべき事がやれていなかった 共有ノート」が。PDCAを回して製造工程の改善を図る手法は建設コンサルタントの得意とするところだ
取材に訪れた12月初旬の開成町の風景。冬枯れの田園にも日本らしい趣がある
新着・お知らせ2024会長PJ-ひろがる仕事の風景プロジェクト仕事の風景探訪WG
第112代土木学会・会長特別プロジェクト
「土木学会の風景を描くプロジェクト」ひろがるインフラWG、
起業家へのインタビュー第1回目は、
「株式会社MALME」の高取佑代表に話を聞く。
大手コンサルタント会社出身の高取氏は、ベンチャー企業を経て、
「ドボクをもっとおもしろく」をテーマに2021年に起業した。
3D計測や3Dモデリング、ICT施工といったDX技術に精通した社員を擁し、建設コンサルタント会社や施工会社などに向けてBIM/CIM支援サービスを提供する。
起業の原動力となったのが、「土木の仕事をアップデートすることで
10代、20代の次世代が誇れる土木業界をつくりたい」という熱い思いだ。
伊藤:「Malme」起業までは、どのようなお仕事をされていたのですか。
高取:最初に就職したのは建設コンサルタント会社です。そこで8年間、様々なことを学びました。起業した一番大きな理由は、育ててもらった土木業界への恩返しがしたいということです。ただ起業前に、土木業界からいったん飛び出そうと試みた時期がありました。
きっかけは、スウェーデンのマルメ市へのインフラ視察旅行に参加したことです。団長は、中村英夫先生でした。
欧州のインフラ施設を見学しながら、先生が高度成長期における日本のインフラ整備の様々なエピソードを披露する。土木が政治や経済と連携し、社会にダイナミックな役割を果たした時代を知り、「自分たちの世代は同じことができるのだろうか」と落ち込んでしまった。
いったん土木から離れ、新しい技術への挑戦が息づく世界に飛び込もうと思ったのです。
伊藤:そこで、ドローンベンチャーの会社に転職されたのですね。
高取:ドローンを駆使し、日本を変えていこうとする意欲に満ちた会社でした。その会社で、ICT施工現場の3D測量や3Dモデルを駆使し、外の世界からドローンを使ったアプローチを土木に対して進める中で、「まだまだ土木にチャンスがあるんじゃないか」と感じたのです。
リスクがあっても起業し、積極的に新技術を採り入れてトライ&エラーを繰り返せば、土木業界は変われるはず──そう確信し、自分に見えてきた景色を実現する会社をつくろうと思いました。
命を燃やせる仕事がしたかったのです。
伊藤:そう思った背景は?
高取:きっかけは2つありました。
1つは中学時代に親しい親族を亡くし死生観がガラリと変わったこと。
いつ人生が終わるのかわからないのであれば、毎日、真面目に生きて、物事を考えながら前に進もうと思ったのです。
もう1つは、高校・大学時代にトップを目指して必死に励んだテニス部の活動です。当時のように命を燃やしながら取り組む手段を探すなかで、行き着いたのが会社をつくることでした。
伊藤:現在の土木業界に対して感じる課題はありますか。
高取:建設コンサルタントの多くの若手土木技術者は日々、膨大な業務に追われ、疲弊して退職したり、心身の不調を来たしたりする人もいます。
この先、土木業界の高齢化や人材不足はますます深刻化します。
これを補い生産性を向上させるためにも、建設DX化を推し進め、業界全体をアップデートしていきたい。
これから土木の世界に入ってくる10代、20代の人たちが誇れる業界にしたいのです。BIM/CIMの取り組みは、そのためのきっかけに過ぎません。
伊藤:大いに共感します。
「閉塞感漂う土木業界で、どうやって明るい未来を描けばよいのか」という問いに対して僕も、若者が会社を越えて業界の未来を語れる場として、2015年に建設コンサルタンツ協会内で「若手の会」を立ち上げました。
今では全国2000人のネットワークができました。
ところで、MalmeがBIM/CIM支援サービスを提供する顧客はどのようなところが多いですか。
高取:創業当初は建設コンサルタントがほとんどでした。現在は施工会社が増え、7対3ぐらいの割合です。社員も約40人に増えました。
僕は土木をアップデートするカギは、設計だと考えています。
現在、土木の設計業務で使われる構造解析や構造計算のツールは専門性が高く、使いこなすには修練が必要です。
BIM/CIMサービスと並行し、若手技術者が使いやすい設計自動化サービスの開発を進めているところです。
伊藤:それら技術の開発により、公務員などの発注者、ゼネコン、建設コンサルタントの3者間で設計の領域をつなぐプラットフォームが形成されるかもしれないですね。
高取:3者の中で、土木技術者の数が圧倒的に足りないのが発注者です。
現在は発注者支援という形で、建設コンサルタントが設計業務をカバーしていますが、このままだと役所の業務の一部を彼らが担わざるを得なくなる。
将来的に、簡易な設計をゼネコンが担い、より詳細で多角的な検討が必要な設計を建設コンサルタントが担当する形に移行するのではないかと予想しています。
こうした動きをより活性化しスピードを速めるツールとして、紙よりも優位なのがBIM/CIMです。設計者に施工が分かり、施工者に設計が分かり、発注者も設計が理解しやすい──
そんなワンプラットフォームがつくれるのではないでしょうか。
松井:きちんとした発注者は、背後に住民の意向を携えています。発注者と設計者の気持ちのすり合わせにBIM/CIMが使えるようになったら、すばらしいですね。
ただ、DXが当たり前になっても、結局、大事なのは「思い」とかインフラへの愛(笑)。高取さんには「ドボクを変える」という思いがあるので、とても楽しみです。
伊藤:将来を模索する若者たちに、土木の世界で「こうした道、キャリアの選択肢もある」 と示す高取さんの取り組みは、素晴らしいと思います。
高取:めちゃくちゃうれしいです。
「こういうキャリアの選択肢がある」と提示するのは僕がやりたかったことです。さらにもう1段踏み込んで伝えたいのは、「命を燃やして仕事をしている」ということです。僕はドローンのベンチャー企業に転職し、仕事に向き合いながら魂を燃やす経験をしました。
土木業界を見渡すと、50代、60代の人たちは燃えている。
けれど若者は燃えていないのです。
働き方改革で突き詰めるまで仕事が追えない、目先のタスクに追われて高い理念や使命を忘れてしまうなど、理由はいろいろあると思います。
忙しすぎることで魂を燃やせないのは、すごくかわいそうな気がします。
僕はベンチャー企業に転職し、命を燃やす仕事を自分でつくりだしてきました。そして、起業した今も燃えています。
松井:高取さんの熱い思いを受け取り、わたしたちもエネルギーをいただきました。ありがとうございました。
左から、高取氏、伊藤、松井
インタビュー 伊藤 昌明 (株式会社オリエンタルコンサルタンツ)
松井 幹雄 (大日本ダイヤコンサルタント株式会社)
ライティング 大井 智子
【事例キーワード】
①技術のチカラ、 ②デザインのチカラ、 ③自然のチカラ、 ④コミュニティのチカラ、 ⑤記憶のチカラ
みなさん、こんにちは。WGリーダーの岡田智秀(日本大学理工学部)です。
前回のニュースレターでご案内した、「仕事の風景探訪」の取材が次々に進んでいます。
まもなく公開する第1号事例は、「建設コンサルタントによる酒蔵再生からのまちづくり」になります。
当事例は、建設コンサルタント会社(㈱オリエンタルコンサルタンツ)が地方都市(神奈川県開成町)の酒蔵(瀬戸酒造)を買い上げ、素晴らしい日本酒を製造しつつ、隣接する離れの古民家の指定管理者となって日本酒が堪能できる古民家レストランを営み、酒蔵の風景の再生とまちづくりを実現したチャレンジングな取り組みになります。
私とこの事例との巡りあわせは、瀬戸酒造のお酒を飲んだ際にあまりの美味しさに驚き、酒蔵を表敬訪問した際に、はじめて建設コンサルタントが運営していることを知ったことに始まります。その経緯を聞けば聞くほど興味津々となり、ぜひこのチャレンジングな取り組みを皆様に知っていただきたいと取材を進めるに至りました。
今回のライターは、「かわいい土木みつけ旅」でお馴染みの土木ライターの三上美絵さんです。
とても興味深い記事にまとめていただきました。
どうぞご期待下さい!
瀬戸酒造の森社長(㈱オリエンタルコンサルタンツ社員)と土木ライターの三上さんとともに、トゥクトゥクで町を探訪
美しい田園風景の中に佇む瀬戸酒造の夕景
新着・お知らせ 添付サイズ 仕事の風景探訪プロジェクト ニュースレターVol.2423.75 KB 2024会長PJ-ひろがる仕事の風景プロジェクト仕事の風景探訪WG第112代土木学会会長のプロジェクトの1つ「クマジロウの教えてドボコン動画配信」では佐々木葉会長の家族のくまのぬいぐるみ“クマジロウ”が、土木学会のコンシェルジュの“ドボコン”に素朴な質問をします。短い動画で土木学会のしくみや活動をお伝えします。あれ?そうなの?なぜ?と今までのあたりまえを考えるきっかけになるかも。気楽にお楽しみください。
エピソード7:交流名刺ってなに?第112第土木学会会長のプロジェクトの1つである「会員名刺デザイン活用WG」で作成したJSCE交流名刺(標準版と支部版)について、活用方法を紹介します。
学会での交流をより楽しむため、皆さんも是非JSCE交流名刺を作成してください。
交流名刺の詳細はこちら
https://committees.jsce.or.jp/2024_Presidential_Project/namecard
土木学会認定CPDプログラム: 認定番号 JSCE25-0311 2.9単位
土木学会 2024年度会長プロジェクト 土木学会の風景を描くプロジェクト
ひろがる仕事の風景プロジェクト ひろがるインフラWG
日本では、1950年代半ばから始まった高度経済成長期に、急速にインフラが整備されました。この時期、短期間で大量のインフラを整備する必要から、標準化などによる迅速な建設が重視されていました。これにより、経済発展や人々の豊かな生活に大きく貢献しました。そして、現在、大量に整備されたインフラの老朽化が大きな課題となっていますが、日ごろからのインフラへの関心は低いと言わざるを得ません。
インフラの一例として、橋に着目すると、橋が果たす役割は多種多様です。橋は長期間その場所に存在し続けるため、通路としての機能だけでなく、耐久性や自然災害に対する強靭性、地域の風土に馴染む景観なども重要な要素です。地域の魅力を引き出し、さらに地域住民に関心を持たれ長く愛着を感じてもらえるよう、新しい価値を橋に与えることも求められています。
このような背景の中、土木学会では2024年会長特別プロジェクトの活動のひとつとして、橋を題材に、そのインフラの魅力や新しい価値を発信する活動を行っています。その集大成として、「インフラの価値を改めて考える-橋を切り口に-」と題し、公開討論会を企画しました。
はじめに、通潤橋の国宝認定、あるいは近代橋梁の重要文化財認定等、数々のインフラ構造物の文化的側面に光を当ててこられた文化庁の北河大次郎様に基調講演をいただき、続いて、担当番組内で「やっぱし橋が好き」というコーナーを展開されているFM COCOLO DJ の尾上さとこ様を迎え、パネルディスカッションを行います。
ひろくインフラに携わる多くの皆様にご参加いただき、一人ひとりが自分の枠をはみ出て考える、発言する機会となり、よりよい橋やインフラを計画・設計・施工・保全・マネジメントしていく活動の一助にしていただければ幸いです。
1.開催概要
日 時:2025年5月28日(水)14:00~17:00
会 場:土木学会講堂とオンラインのハイブリッド(オンラインはZoom配信)
主 催:土木学会 会長プロジェクト 土木学会の風景を描くプロジェクト ひろがるインフラWG
定 員:会場100名、オンライン500名
参加費:無料
14:00-14:10 趣旨説明
松井 幹雄氏 (ひろがるインフラWGリーダー (大日本ダイヤコンサルタント株式会社))
14:10-15:10 基調講演 「文化財の視点から見た橋梁の魅力とその価値について(仮)」
北河 大次郎氏 (文化庁 主任文化財調査官)
15:10-15:25 インタビュー動画「橋のある風景 ~そこに愛はあるのか~」紹介
15:35-16:55 パネルディスカッション
コーディネーター:松井 幹雄氏 (前記)
パネラー:北河 大次郎氏(前記)
尾上 さとこ氏 (FM COCOLO DJ 「やっぱし橋が好き」コーナー担当)
石井 博典氏 (ひろがるインフラWG(株式会社横河ブリッジホールディングス))
杉山 裕樹氏 (ひろがるインフラWG(一般財団法人阪神高速先進技術研究所))
永元 直樹氏 (ひろがるインフラWG(三井住友建設株式会社))
丹羽 信弘氏 (ひろがるインフラWG(中央復建コンサルタンツ株式会社))
16:55-17:00 閉会挨拶
杉山 裕樹氏(前記)
3.参加にあたってhttps://committees.jsce.or.jp/2024_Presidential_Project/Infra-Spreading
4.参加申込方法
[対面参加]https://www.jsce.or.jp/events/form/102501
[オンライン参加]https://www.jsce.or.jp/events/form/1025012
席数には限りがございます。先着順となっておりますので早目にお手続きください。
5.CPDについて本行事は土木学会認定CPDプログラムです。(認定番号 JSCE25-0311 2.9単位)
行事への事前申込者で、当日参加して、事後設問に回答いただいた方に受講証明書を発行いたします。
【各CPDシステム利用者への対応について】
・オンライン参加の方:参加者ご自身によるCPDシステムへの「自己登録」をお願いします。
・建設系CPD協議会加盟団体CPDシステム利用者様:各団体のルールに沿って,CPD単位の申請をお願いします。
※土木学会以外の団体に提出する場合の方法等は、提出先団体にご確認ください。
土木学会で証明する単位が各団体のルールにより認められないことがあります。
土木学会では、他団体の運営するCPD制度に関しては回答いたしかねます。
オンライン参加向けの Zoom 案内は開催日前日に参加申込時の記入メールアドレス宛に連絡予定です。
7.その他(公社)土木学会 会員・企画課 二瓶宛
Email: snihei★jsce.or.jp(★を@に変えてください)
みなさま、こんにちは。
土木学会長プロジェクト「仕事の風景探訪」のワーキンググループ(以下、WG)のリーダーを仰せつかっている岡田智秀(日本大学理工学部まちづくり工学科)です。
このニュースレターは、「仕事の風景探訪」WGの活動を紹介していくもので、本稿では最初のメッセージとして活動内容をご紹介いたします。
まず、この「仕事の風景探訪」WGの位置付けですが、佐々木葉学会長が設置した「土木学会の風景を描くプロジェクト」の一つである「広がる仕事の風景プロジェクト」を構成する3本柱(ひろがるインフラ、仕事の風景探訪、D&Iカフェトーク)の一つになっています。
詳しくは:https://committees.jsce.or.jp/2024_Presidential_Project/02expanding
そして、このWGに向けられた学会長の期待として、次のメッセージが寄せられています。
-こんな素敵な土木の仕事があった。それはこんな人が頑張ったからだった。
きっと各地にある、小さくても、希望と元気をもらえる仕事を訪ねて、広く皆さんに伝えていきたい。
[土木学会の風景を描くプロジェクトリーフレットより] https://committees.jsce.or.jp/chair/system/files/pj_leaflet.pdf
このようなミッションのもと、このWGでは、わが国の土木やまちづくり分野の中で、そこに関わる「人」に焦点を当て、既定概念や標準設計等では解決しがたい、その土地の制約条件等に呼応したチャレンジングな姿勢や取り組みによって実現した事例を取材し、それら取材結果をこのサイトに逐次公開してまいります。これにより、皆様方に土木・まちづくり分野に対するより一層の興味関心を高めていただくとともに、皆様方の日頃の業務へのエンカレッジへとつながることを期待するものです。
2.WGの体制と取材対象事例昨年夏から体制づくりがスタートし、3人の幹事とともに、土木学会の支部ごと(全8支部)に、各支部地域に造詣が深い10人の方々に支局長を務めていただくことになりました(図1)。
さて、体制構築後はいよいよ取材対象事例の検討です。メンバーのみなさん、第一線で活躍している人ばかりなので、まずは打ち合わせ会の日程調整から難航しました(笑)。
打ち合わせ会では、取材対象事例の理念は十分に理解できるものの、実際にどのような事例を対象とするかについて侃々諤々を重ね、ようやく事例が出そろったのは年末にかかる時期になりました(汗)。
その全体像は、一気に紹介してしまうのはもったいないので、今後、このニュースレターを通じて、取材の事前情報(予告)を逐次紹介していき、取材後は公式編集記事としてビジュアルにご提示してまいります。
図1 「仕事の風景探訪」WGの支局長一覧と幹事メンバー
さて、そうは言いつつも、皆様方に少しでも興味関心をもっていただきたいので、少々、事例ネタをお示しするとすれば、取材する事例総数は全8支部をカバーする12事例にのぼっています。
各事例の特徴をメンバー間で議論した結果、次のようなキーワードによって素晴らしい空間・風景が創出されていることを確認しました。
現時点で12事例のうち、すでに6事例の取材が完了し、現在、それらの編集記事が完成に近づいています。また、春先に美しい風景が広がる事例については、これから現地取材が入ります。
今後、各事例記事の「予告編」を逐次掲載し、その後、本編として当該事例の公式編集記事を掲載していく予定です。どうぞご期待下さい!
新着・お知らせ 添付サイズ 仕事の風景探訪プロジェクト ニュースレターVol.1395.77 KB 2024会長PJ-ひろがる仕事の風景プロジェクト仕事の風景探訪WG
SASAKI Yoh, the 112th President of the Japan Society of Civil Engineers, delivered a message to JSCE members on February 26th, 2025, regarding a road collapse accident caused by a sewer in Saitama Prefecture.
* Note: The Japanese text shall prevail if there is any conflict or inconsistency between these two texts.
Since the road collapse accident caused by a sewer pipe in the Nakagawa River Basin Sewer System in Yashio City, Saitama Prefecture, on January 28th, 2025, I have been distressed as the President and as a member of JSCE. I want to express my sympathy to the people affected by this accident, including those who are still searching for the missing person, those who are devoting their energies to dealing with the situation on the ground, those who are having to live with restrictions in the area around the site, the 1.2 million people who have their water use affected, those involved in wastewater treatment, and those in various locations who are working urgently on inspections and other tasks. I hope daily life will return to the area as soon as possible.
I believe that the JSCE members, experts in civil engineering, are also paying close attention to this infrastructure accident and wondering what they can do about it.
Maintaining and extending the infrastructure’s lifespan have been significant issues. The Sasago Tunnel accident in December 2012 made us awoken our preparedness. This road collapse accident will impact society in the same way as the Sasago Tunnel accident.
Since they designated 2013 as “The beginning of infrastructure maintenance,” the Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism (MLIT) has undertaken many initiatives. JSCE has also been at the forefront of the civil engineering domain in promoting the importance of infrastructure maintenance and technology. However, this accident has occurred. How should we, the JSCE members, take this situation?
In particular, we have seen extensive damage to invisible underground structures, as well as the impact and difficulty of recovering from an accident that causes a loss of function in a network of lifelines. It is necessary to have a broader perspective in the discussion than just dealing with the ongoing accident and ensuring the integrity of structures.
What is “the perspective” in this case?
For example:
1. There are multiple lifelines underground of road infrastructure.
2. Although these underground lifelines are invisible, they exist as a network very close to us.
3. Water supply and sewage systems play a role in the hydrologic cycle in the region.
4. These infrastructures’ construction, usage, and management costs are expensive, and the cost-bearing scheme is difficult to understand.
5. “We” live in a so-called built environment created throughout history.
6. Measures cannot be implemented without a broad understanding and agreement from “us.”
Keeping these scopes in mind, we need to find a way to solve the issues, and at the same time, we need to aim for a society where we, who use the infrastructure, think about how we can live with the infrastructure as our issue.
It is impossible to consider all these issues by each person, field, or sector. The JSCE has civil engineers from a wide range of fields. We want to use this strength as a collaborative effort across borders to work on technology for infrastructure maintenance and management more than ever. Thus, we will provide a place for dialogue and discussion.
At the same time, I would like to encourage JSCE members who are not directly involved in the above discussion to talk to the people close to them, such as their colleagues, family, and neighbors, about how they can deal with familiar infrastructure such as sewers as a matter that concerns them personally. We, JSCE, have a vast knowledge accumulated in the JSCE Journal. We also have proposals and statements published for society. While using these resources and not limiting ourselves to each expertise, our efforts in facing and engaging in dialogue will help to develop the essential strength needed to move society and the future in a better direction.
In this message, I would like to ask all 38,000 JSCE members to work together to tackle this complex problem as a team of the JSCE.
February 26th, 2025
SASAKI Yoh, Prof., Dr.Eng
The 112th JSCE President
These are my thoughts at this point.
I have also added links to the backnumbers of JSCE Journal and JSCE’s statements and proposals related to our confronting issues.
We will continue providing information as we make the activity plans more concrete. So, I would like to ask all JSCE members to start with what you can do.
Finally, I thank everyone who gave me advice and support in composing this message.
https://committees.jsce.or.jp/chair/112-message_20250226jp
2024(令和6)年度新着・お知らせ土木界に限らず世界には課題が山積しています。
それらを解きほぐしていくためにも、インフラの未来をけん引する土木学会の会員一人ひとりが、互いを信頼し、自由に交流することが今、求められていると考えます。
そして「土木学会という共同体はそのためのインフラである」と全ての会員と職員が思ったなら、学会活動のかたちも変化し、その風景も新しくなる。
そんな新しい学会の風景を一緒に描いていきましょう。
01 交流の風景プロジェクト交流の風景PJは、会員一人ひとりが土木学会との距離感を縮め、自由に学会という場で活動する楽しさを感じられるような環境、雰囲気を作っていきます。それによって、土木学会と会員のアイデンティティが明確になり、より様々な人たちの参加がえられる場になっていくことを目指します。
会員名刺デザイン活用WG/土木学会D&I行動宣言フォローアップWG/クマジロウの教えてドボコン動画配信WG
02 広がる仕事の風景プロジェクト広がる仕事の風景PJは、全国あるいは世界各地にいる会員が携わる様々な仕事にフォーカスします。従来紹介されてきた土木の仕事だけじゃない、こんな仕事、こんなはたらき方があっていいんだ。そんな元気や勇気がもらえる仕事の様子を各地に取材し、お伝えして行きます。それによって土木の仕事のひろがりを学会内外に伝えることを目指します。
ひろがるインフラWG/仕事の風景探訪WG/D&IカフェトークWG
03 学会のDXプロジェクト交流も発信もなんといってもその情報インターフェースがストレスフリーであることが必要です。学会活動に関わる膨大な情報のアーカイブと共有のためにも、事務局機能の効率化にも、やはりDXは欠かせません。お金も労力も時間もかかりますが、「やりましょう!」と宣言して、計画的に進めていくための体制づくりに着手します。
学会DXチーム
2025年3月21日
公益社団法人土木学会
会長 佐々木葉
2025年2月26日に発出した「下水道に起因する道路陥没事故をうけての土木学会会長から会員の皆さんへのメッセージ」(https://committees.jsce.or.jp/chair/112-message_20250226jp)の趣旨に基づき、インフラメンテナンスとマネジメントのための広い意味での技術に取り組むための対話と議論の場となる会議体を設置することについて2025年3月14日開催の第5回理事会で審議され、下記のとおり設置が承認されたことを会員の皆さまにお知らせいたします。
記
名称:
「インフラメンテナンス&マネジメントのためのオール土木学会とりくみ検討会」
目的:
① 「道路陥没事故をうけて改めて課題視されたインフラメンテナンスとマネジメント」というイシューに関連する論点、課題、土木学会内の既存リソース等の可視化
② 上記をふまえて、優先的に取り組む事項の明確化と実践の初動
体制:
座長:佐々木葉
検討会メンバーは関連の深い委員会等と相談しながら決定する。
活動期間:
2025年3月から準備を始め、2025年4月中に会議体を立ち上げ、活動を開始する。
期間は1年以内(2026年3月まで)とする。
以上
本件に関する問合せ先:
公益社団法人土木学会 事務局 会員・企画課 二瓶・中島
メール:planning@jsce.or.jp
「橋ものがたり」の連載で地元の橋を紹介している新聞記者の鈴木さん、「やっぱし橋が好き」のコーナーで世界を含めた200橋以上の橋の魅力を紹介しているラジオDJの尾上さん。市民目線から橋の魅力を存分に語っていただきます。 「橋のある風景...そこに愛はあるのか...」 橋にゆかりにある方々に土木以外の目線から広く橋の魅力を語っていただき、社会における橋への多様な役割や期待を伝えていきます。そして、100年残る風景を造る私たち橋梁エンジニアが市民に愛される橋を創造していくためのアクションにつながることを期待しています。
【 エピソード3】 [テーマ] メディアが伝える橋の魅力とは-市民目線のインフラの魅力を考える-
[出演者]
ゲスト:鈴木 雅之さん(神戸新聞社 記者)
ゲスト:尾上 さとこさん(FM COCOLO DJ)
ナビゲーター:杉山 裕樹さん(阪神高速先進技術研究所)
司会:永元 直樹さん(三井住友建設)
イイねボタンと応援メッセージ、質問、コメントはYouTubeのコメント欄または、動画概要欄に記載のメールアドレス宛にいただけると嬉しいです。
新着・お知らせ2024会長PJ-ひろがる仕事の風景プロジェクトひろがるインフラWG
The English page will be prepared shortly.
第112代土木学会会長 佐々木葉(ささき・よう)は、埼玉県において発生した下水道に起因する道路陥没事故をうけ、2025年2月26日に土木学会会員へ向けたメッセージを発信しました。
下水道に起因する道路陥没事故をうけての土木学会会長から会員の皆さんへのメッセージ2025年1月28日に埼玉県八潮市で起きた中川流域下水道管に起因する道路陥没事故の発生以来、土木学会会長として、また一会員として、心を痛めています。未だ捜索中の方、現場での対応に心血を注いでおられる方、現場周辺で制約のある生活を強いられている方、120万人ともいう水の使用に影響を受けた方、排水処理に関わる方、点検等に急遽取り組む各地の方など、多くの皆さんにお見舞いを申し上げるとともに、まずは現地に落ち着いた日常が戻ることを願っています。
そして土木工学に携わる専門家からなる土木学会の会員も、このインフラの事故に注目し、何を、どうしていけばよいのかを思案していることと思います。
インフラのメンテナンスや長寿命化はかねてより重要な課題でしたが、その認識が社会に広がり、対応が加速したきっかけは、2012年12月の笹子トンネル天井板崩落事故でした。今回の道路陥没事故は、それに匹敵する衝撃を社会に与えたと受け止めています。
国土交通省が2013年を「社会資本メンテナンス元年」と位置付けて以降、実に多くの取り組みがなされ、土木学会も土木界の先陣を切ってインフラメンテナンスの重要性の発信と技術の促進に取り組んできました。しかし、今回の事故は起きてしまいました。このことを私たち会員はどのように受け止めたらよいのでしょうか。
特に今回私たちは、目に見えない地下構造物の損傷、およびネットワークとしてあるライフラインが機能を喪失する事故が及ぼす影響の大きさと回復の難しさを目の当たりにし、さらにそのリスクはこれからもあり続けることを再認識しています。現在も続く事故への対応や構造物の健全性確保にとどまらず、より広い観点からの議論が必要と考えます。
その際の観点とは、何でしょうか。
たとえば、
①道路というインフラの地下には複数のライフラインというインフラが存在していること
②これら地下にあるライフラインはいずれも目に見えづらいが、私たちのごく身近にネットワークとして存在していること
③上水道と下水道も地域の水循環の一部を担っていること
④これらインフラの整備、利用、維持管理には費用がかかり、その負担の仕組みもわかりづらいこと
⑤これまでの歴史のなかで作られてきた構築環境(built environment)のなかで「私たち」は生きていること
⑥幅広い「私たち」の理解と合意がなければ対策は進まないこと
などを視野に入れた上での課題解決の道を見出し、あわせて、インフラを使う「私たち」が、インフラとともにどう生きていくかを「自分ごと」として考える社会を目指す必要があるのではないでしょうか。
これだけのことを、一人で、一つの専門やセクターで考えることはできません。私たちの土木学会には、実に幅広い分野の土木技術者がいます。この力を活かし、土木学会は、あらゆる境界をひらき、これまで以上に、インフラメンテナンスとマネジメントのための広い意味での技術に取り組んでいきたいと考えます。そのための対話と議論の場をこれから準備していきます。
同時に、直接その議論の場に参加しない会員も、「自分ごと」として下水道をはじめとする身近なインフラとどう向き合うか、職場、家族、近所などの身近な人と話していただきたい。土木学会には、学会誌という膨大な知のストックがあります。提言や声明もあります。これらも活用しながら、自分の領域を固定せず、直面する課題に一人ひとりが関心をもち、対話していくことが、社会を、未来をより良い方向に進めていく基礎体力を育むと信じています。
3万8千人の会員の皆さんには、オール土木学会として、この難しい問題に取り組んでくださるよう、ご協力をお願いします。
2025年2月26日
第112代土木学会会長
佐々木 葉
「インフラメンテナンスに関する土木学会声明2021〜今、そして未来に欠かせないインフラメンテナンス、直面する困難を乗り越えるための処方箋〜」(2021-06-08)
個別に活動していたメンテナンス関連委員会を統合して、土木学会会長を委員長とするインフラメンテナンス総合委員会を設置し、第108代家田仁会長のもとで取りまとめた声明です。
「インフラ健康診断書2024」(2024-06-14)
インフラメンテナンス総合委員会インフラ健康診断小委員会発行の最新のインフラ健康診断書の概要説明と本体へのリンクです。
「2020インフラ健康診断書」(2020-06-10)
2020度インフラメンテナンス総合委員会健康診断小委員会発行の診断書及びそれ以前の試行版、2020年以降の最新の診断書の一覧が示されています。
「インフラメンテナンス分野の新技術適用推進に関する提言」(2020-04-23)
インフラマネジメント新技術適用推進委員会による、公共事業インフラを対象としたメンテナンス分野における新技術適用に関する提言です。
「土木学会創立100周年宣言─あらゆる境界をひらき、持続可能な社会の礎を築く─」(2014-11-02)
土木学会100周年に際しての学会全体としての宣言です。今回の道路陥没事故を受けてこれから考えていく際にも基本的考え方として参照していくべき宣言です。合わせてこの宣言の元となった土木学会のこれまでを振り返りこれからの100年を見通した100年ビジョンも示されています。
関連する特集が掲載された土木学会誌を抜粋しました。会員の皆さんは当該号の誌面をご覧いただけます。
(網掛けされているものは、非会員の方でも閲覧可能です)
このD&Iカフェトークでは、意外と身近にあるこんな働き方、生き方についておしゃべりしています。店主は土木学会でD&Iを考えているチームのメンバーです。
土木に限定せず、でも日頃土木の世界にいる人たちの興味からゲストをお招きして、ラジオ感覚で聴けるトークをお届けします。
根が真面目な土木!なので学会からの申し込みをお願いしていますが、もちろん学会に縁のない方、学生さんなど、どなたでもふらっと、気楽にお立ち寄りください。
D&Iカフェトーク
特別編 会長特別対談
モノは何でできている?から始まった基礎物理学との出会い。振り返ってみると常に数年先を考えて取り組んできたと話す大竹さん。
社会に役立つ中性子という新たな価値を創造・実現するために取り組むサイエンス・ダイバーシティの思いについて伺います
日時:2025年2月28日(金)17時~18時
形式:オンライン(zoomウェビナー)
https://us06web.zoom.us/webinar/register/WN_toQQ70LVTFWA_nxZsdY7pw#/
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新着・お知らせ2024会長PJ-ひろがる仕事の風景プロジェクトD&IカフェトークWGこのD&Iカフェトークでは、意外と身近にあるこんな働き方、生き方についておしゃべりしています。店主は土木学会でD&Iを考えているチームのメンバーです。
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D&Iカフェトーク 第73回
環境地理学者が語る 持続可能な社会創生とD&I国際環境論の研究に従事するとともに
国立大学初の外国人理事・副学長としても活躍された朴さん
世界各国の環境問題解決のため
長年エネルギッシュに活動されています
研究も、国際貢献も、趣味も
本気で取り組む朴さんの
熱い想いと素顔に迫ります。
日時:2025年3月7日(金)17時~17時30分
形式:オンライン(zoomウェビナー)
https://us06web.zoom.us/webinar/register/WN_uxFO50koRout0bxe-vRcag
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D&Iカフェトーク 第72回
時代を先取り-関東学院大学女子クラス関東学院大学土木工学科女子クラスの一期生だった白木綾美さんは均等法第一世代
ちょっとほろ苦いこれまで 覚悟ができたこれからのキャリアを 聞かせていただくとともに
入試での女性枠が再び登場した今 当時の女子クラスの意義を考えます
日時:2025年2月21日(金)17時~17時30分
形式:オンライン(zoomウェビナー)
https://us06web.zoom.us/webinar/register/WN_wlU1keGSTTqjRdzt-NcaTw#/
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新着・お知らせ2024会長PJ-ひろがる仕事の風景プロジェクトD&IカフェトークWGこのD&Iカフェトークでは、意外と身近にあるこんな働き方、生き方についておしゃべりしています。店主は土木学会でD&Iを考えているチームのメンバーです。
土木に限定せず、でも日頃土木の世界にいる人たちの興味からゲストをお招きして、ラジオ感覚で聴けるトークをお届けします。
根が真面目な土木!なので学会からの申し込みをお願いしていますが、もちろん学会に縁のない方、学生さんなど、どなたでもふらっと、気楽にお立ち寄りください。
D&Iカフェトーク
第71回
土木学会で働く魅力とは?
異業種から土木学会に転職され、
現在、事務局で働く小林さん。
土木学会で働くってどんな感じなのでしょうか?
学会との出会い、お仕事のやりがい、
土木に対するイメージの変化などお伺いします。
日時:2025年2月7日(金)17時~17時30分
形式:オンライン(zoomウェビナー)
申込み: https://us06web.zoom.us/webinar/register/WN__qHEKq_PRWOmem00r8akOA#/
これまでの開催概要とアーカイブはこちら
新着・お知らせ2024会長PJ-ひろがる仕事の風景プロジェクトD&IカフェトークWG土木学会会長特別プロジェクトひろがるインフラワーキングがお送りする、「橋のある風景...そこに愛はあるのか...」では、土木以外の目線から広く橋の魅力を語っていただき、社会における橋への多様な役割や期待を伝えていきます。
そして、100年残る風景を造る私たち橋梁エンジニアが、市民に愛される橋を創造していくアクションにつながることを期待しています。
第2弾は、「人気の土木・橋ツアーはこうして誕生した! -まち歩きツアー会社から見た橋の魅力を考える-」をテーマに,地域密着型で地元の文化や歴史を深く知ることができるミニツアーを提供されている「まいまい京都」代表の以倉敬之(いくら たかゆき)さんに、どぼく・橋ツアーの魅力を存分に語っていただきました。
イイねボタンと応援メッセージ、質問、コメントはYouTubeのコメント欄または、概要欄に記載のメールアドレス宛にいただけると嬉しいです。
第1弾はこちら
新着・お知らせ2024会長PJ-ひろがる仕事の風景プロジェクトひろがるインフラWG第112代土木学会会長のプロジェクトの1つ「クマジロウの教えてドボコン動画配信」では佐々木葉会長の家族のくまのぬいぐるみ“クマジロウ”が、土木学会のコンシェルジュの“ドボコン”に素朴な質問をします。短い動画で土木学会のしくみや活動をお伝えします。あれ?そうなの?なぜ?と今までのあたりまえを考えるきっかけになるかも。気楽にお楽しみください。
エピソード6: ASCE2024に参加!2024年10月にアメリカ合衆国フロリダ州タンパにて開催された、アメリカ土木学会(ASCE)の全国大会に参加してきました。
当日は巨大ハリケーン(ミルトン)の接近という大きなトラブルがありましたが、クマジロウたちは、どうなったのでしょうか。
また、アメリカ土木学会の歴史や、日本の土木学会との連携などについても紹介します。