行事コード:272317 /略称:23耐震セミナー実践
地震防災技術普及小委員会では,主に若手の技術者を対象に耐震設計の体系的かつ本質的な理解を目指した耐震セミナーを1998年より開催し,多数の方に参加頂いています.講師は,耐震設計や耐震工学分野の第一線で活躍する技術者や研究者が担当しており,基礎編,実践編の2回に分けて講義を行います.本年度も下記のセミナーを開催しますので,是非ご参加ください.
第1回 基礎編(2023年8月29日開催)
耐震設計の体系・基準変遷,ものの揺れ方,耐震構造計画,耐震設計の基礎知識,地盤の動的性質・応答解析など
第2回 実践編(今 回)
設計地震動,地盤の液状化の評価,地中・地上構造物および基礎の耐震設計,耐震診断・耐震補強など
主 催:土木学会(担当:地震工学委員会・地震防災技術普及小委員会)
日 時:2023年12月6日(水) 9:00~17:35頃
※録画映像をセミナー後2週間程度配信予定
場 所:土木学会(東京都新宿区四谷)およびオンライン配信(Zoom)
定 員:会場 20名 オンライン200名
参加費:正会員 7,700円 非会員 11,000円 学生会員 2,200円
申し込み:クレジット申込締切:11月30日 17時 コンビニ申込締切:11月23日 17時
※会場参加(対面)希望の方は,参加費支払い完了後に届く「参加券メール」に記載のWEBフォームより登録下さい.申込締切前でも定員数に達し次第受付を終了させて頂きます.
テキスト:別売「続・実務に役立つ耐震設計入門(実践編)」
プログラム:下記参照.
プログラム
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予定時間
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講師等(所属)
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開会挨拶
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9:00~9:05
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黒田 武大(鹿島建設)WG1主査・幹事
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1.設計地震動
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9:05~10:10(65分)
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倉橋 奨(愛知工業大学)
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2.地盤の液状化・側方流動の評価・解析法
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10:20~11:25(65分)
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福武 毅芳(清水建設)
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3.耐震実験の放映および解説
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11:25~11:45(20分)
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佐々木 智大(大林組)
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4.地中構造物の耐震設計法
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12:40~13:45(65分)
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梅林 福太郎(オリエンタルコンサルタンツ)
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5.地上構造物の耐震設計法
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13:55~15:00(65分)
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栗林 健太郎(エイト日本技術開発)
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6.基礎の耐震設計法
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15:10~16:10(60分)
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黒田 武大(鹿島建設)
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7.耐震診断・耐震補強
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16:20~17:30(70分)
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佐々木 智大・久末 賢一(大林組)
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閉会挨拶
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17:30~17:35
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樋口 俊一(大林組)委員長
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CPD :土木学会認定CPDプログラム(6.9単位)
会場参加(対面)
・会場にて受講証明書を配布します.ご希望の方は,当日のプログラム終了後,受付でお受け取り下さい.
・対面参加とZoom参加の両方での申請はできないのでご注意ください.
オンライン参加(Zoom)
・CPD受講証明書の申請【12月13日(水)17時まで】
・CPD受講証明書は,以下のすべての要件を満たした方のみに発行致します.
要件1)本行事に参加登録された方
要件2)締切までの間に,CPD受講証明申請アンケートに,正確に回答された方
・建設系CPD協議会加盟団体CPDシステム利⽤者は,各団体のルールに沿って,CPD単位の申請をお願い致します.
・他団体へCPD単位を登録する場合は,その団体の登録のルールに則って行われます.単位が認定されるかどうかは,直接その団体にお問合せください.
・参加申込頂いた方の代理で参加される場合は,事前に上記参加問合せ先までご連絡願います.ご連絡頂いた方のみ受講証明書の発行を予定しております.
その他・注意事項等
・オンラインで参加される方は,Zoomが利用可能な環境であることを申し込み前に確認下さい.配信映像の録画・録音・再利用等は禁止します.開催日が近づきましたら,配信用アドレスをお送りします.
・オンラインでの質疑応答は対応いたしません.ご質問は後日Webアンケートにて受付ける予定です.
・講義資料(PDF)は,セミナー開催の前日までにこのHPにアップロードします.無断使用・再配布等は禁止します(不正使用は著作権の侵害等に当たるのでご注意ください).開催日が近づきましたら,パスワードをお送りします.
・当セミナー参加者(現地参加含む)には,復習用に録画映像(vimeoによる配信)をセミナー後2週間程度配信予定です.当日参加できない方も視聴頂けます.
Webアンケートにおける質問に対する回答
Q)位相特性によってスペクトルが同じであっても波が異なるのですが、どういった基準に基づいて数の多くの波の中から一つの波に絞って選定するのでしょうか。
A)模擬波(1章参照)を作成する際の位相特性については、観測波を用いる場合と乱数を用いる場合があります。観測波の場合には、想定地震の断層特性に近い地震の観測記録を使います。乱数の場合には、想定地震に応じて時刻歴波形の包絡形状や継続時間を設定します。
設計においては、上記の観点で作成された地震波を使用するほか、例えば液状化の影響が懸念される場合には、継続時間が長い波を選びます。また、動的解析では地震波と構造・地盤の相性によって応答がばらつくことがあるので、設計では複数の地震波を対象にするなどの配慮を行うことがあります。
Q)地中構造物の耐震設計において、地盤条件が同じで構造物の剛性が異なる場合には、構造物の慣性力や構造物が受ける土圧はどのように変わるのでしょうか。
A)地中構造物の耐震設計においては、地震の外力や構造物の重量・周辺地盤と構造物の剛性の差、外力の相互作用等によって、慣性力や構造物が受ける土圧は変わります。このため、構造物の剛性のみに着目するのではなく、これらの影響を含めて考える必要があります。これを踏まえた上で、ご質問の回答としては以下となります。
地盤条件が同じで、構造物の剛性が異なる場合の、構造物の慣性力は、構造物の剛性の違いによる構造物周辺地盤の固有周期の変化が小さく、構造物の質量が同じであればほぼ同じです。構造物の剛性の違いによる構造物周辺地盤の固有周期に変化があると、外力の周期(地震動の周期)との関係で加速度(慣性力)の大小が決まります。構造物周辺地盤の固有周期の変化には、構造物の剛性だけではなく質量も関係します。
地盤条件が同じで、構造物の剛性が異なる場合の、構造物が受ける土圧は、構造物の剛性が小さいと、構造物は地盤の変位に追従しやすくなるため、構造物と周辺地盤の相対変位が小さくなり土圧は小さくなります。逆に、構造物の剛性が大きいと、構造物は地盤の変位に追従し難くなるため、構造物と周辺地盤の相対変位が大きくなり土圧は大きくなります。また、構造物の剛性と質量の関係により、構造物周辺地盤と構造物の固有周期の違いが大きくなると、地盤と構造物の相対変位が大きくなり、土圧は大きくなります。
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問合せ先:(公社)土木学会研究事業課 佐々木