「ことば」だけで土木を語る、土木広報への新しいアプローチ。
全国土木弁論大会「有馬優杯」を開催!
土木弁論で腕を競う弁士たちの勇姿を、是非ご観覧ください。
弁論とは、「ことば」だけで思いや主張を伝える、演説形式の競技です。
誰もが発信者となり、それを助けるツールが多様になった今、私たちはどれだけ「ことば」に向き合っているでしょうか。
そして、その根底にある自他の「こころ」に、どれだけ深く寄り添っているでしょうか。
「ことば」と「こころ」に向き合ってきた弁士たちが、渾身の土木弁論で腕を競います。
審査員・司会には、弁論界の著名人もお招きします。
弁士が競う土木弁論大会の模様は、一般の方もご観覧いただけます。少しでもご興味のある方は、是非ご覧ください!
【概要】
全国土木弁論大会「有馬優杯」
「全国土木弁論大会」は、伝統的なスピーチ競技である「弁論」を通じて、土木の重要性や魅力を言語化し、自身の価値観とともに発表することを目的とした企画です。
発表者は、この大会のシリーズとして実施された「ことばの講座」の受講者、またはそれに準じた事前学習を終えた者とし、音声言語や修辞技法を身につけることで、土木の広報のみならず、日常でのコミュニケーションスキルの向上に繋がることを期待しています。
発表者自身の経験談や考え方を織り込むという弁論の特徴を活かし、多様な発表者および観覧者が、土木を切り口に親交を深める場としての役割も果たし得る企画として、継続的な開催を目指します。
■日時 |
2022年9月21日(水)13:30~16:00 予定 ※本大会のシリーズ「ことばの講座」をご受講されなかった方も、弁論大会の模様をご観覧いただけます。 |
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■会場 |
①会場参加: ②オンライン参加: ※新型コロナウイルス感染症拡大状況によりオンラインのみに変更する可能性もございます。 |
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■費用 |
無料 |
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■定員 |
①会場参加:30名 |
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■申込 |
「本部主催行事の参加申込」よりお申し込みください。【申込期限:2022年9月14日(水)17:00迄】 ※「会場参加」と「オンライン参加」は、それぞれ申込が異なります。参加方法をご確認の上、お申込ください。 |
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■弁論テーマ |
テーマ:土木に関すること |
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■弁士 |
弁士(五十音順) 伊東 佑香[東日本旅客鉄道(株)] |
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■大会審査員・司会 | <審査員> | |
◆有馬 優(ありま ゆう): 横浜国立大学職員・日本語教師。高校で弁論部に所属し、17歳で全国優勝。内閣総理大臣賞・文部科学大臣賞等、受賞歴多数。2019年、土木の重要性を説いた演説「語られざる遺産」を発表し、尾崎行雄杯演説大会にて優秀賞。2020年、同演説で「デミーとマツの土木広報大賞2020」優秀賞。社会人弁論部代表。 |
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◆田中尚人(たなか なおと): 熊本大学大学院 先端科学研究部 准教授 |
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◆石井純一(いしい じゅんいち): 茨城大学全学教職センター特任教授。前職は、茨城県立水戸第二高等学校長、茨城県教育 委員会高校教育課長を歴任、教諭時代は弁論部顧問として総合文化祭弁論大会、文部大臣 杯青年弁論大会など生徒を指導して出場,総合文化祭,青年弁論とも審査委員長を経験。 文部科学大臣教育者表彰受賞(令和2年)。著書に「現代教育の諸課題」がある。 |
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<司会> | ||
◆水嶋恵利那(みずしま えりな): スピーチ、弁論などの話し方の専門家。プロスピーカーとして、スピーチの実施やラジオパーソナリティ、話し方・コミュニケーション講師をしている。弁論では2021年第66回文部科学大臣杯にて文部科学大臣賞受賞。他受賞歴多数。都内スクールにて生徒獲得率1位。 |
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■CPD |
土木学会継続教育(CPD)プログラム:2.4単位 [認定番号:JSCE22-1103] 行事申込フォームより事前登録のうえ、終了後、「CPD受講証明書申請フォーム」にて回答をいただくことで、CPD受講証明書を発行いたします。 ※「CPD受講証明書申請フォーム」の情報は、お申込をいただいた方にご案内する「参加券メール」に記載しております。 |
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■主催 |
(公社)土木学会 土木広報センター 土木リテラシー促進グループ |
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■後援 |
国土交通省 |
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■備考 |
「ことばの講座」とは: 土木弁論大会での発表を見据えた「はなしことば」に特化した講座シリーズです。有馬優氏を講師に迎え、6〜7月にかけて3回に渡る講座を実施しました。本大会出場弁士は、講座の受講生またはそれに準じた事前学習を終えた方々です。 |
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■本行事に関するお問合せ |
公益社団法人 土木学会 土木広報センター |
■プログラム(予定) |
司会:水嶋恵利那(プロスピーカー) |
■審査員コメント |
「なぜ今、『ことば』なのか」 このような貴重な機会をいただきましたことを心より光栄に思います。関係の皆様に厚く御礼申し上げます。 本大会は、当初「ことばの講座」の成果発表という位置付けで準備して参りました。ご受講いただいた弁士の皆さまにはもちろんそのような場としてご活用いただきたいですし、その他の経緯でご登壇いただく弁士の皆さまにおかれましても、この大会を通じて、ご自身の言葉と真剣に向き合い、そして他者の言葉に真剣に耳を傾ける中で、新たな気づきや喜びが芽吹くことを心から願っております。 さて、ではなぜ今、「ことば」なのか。私は土木の専門家ではありませんし、土木広報に関しても初心者です。そんな私が、自分が取り組んできた弁論を通じてお役に立てることがあるとすれば、それは【「ことば」を使う者の心得】なのではないかと考えています。 ソーシャルメディアの発達により、今や誰もが気軽に発信者となれる時代になりました。土木広報にとってもそれは福音であろうかと存じます。実際に、多くの土木の専門家が、様々なツールを活用して魅力的な発信をなさっているお陰で、私は土木を身近に感じ、学ぶことができています。だからこそ、発信者お一人おひとりが、広報活動のみならず、日々使っている「ことば」に注意を向ける必要があると感じています。 弁論は、自分の肉声だけで思いや考えを相手に届けます。ひとたび口にした言葉を、取り消すことはできません。「ことば」は、ときに人を救い、ときに人を深く傷つけます。編集のできない、音声言語としての「ことば」をどう扱うか。これは広報活動だけでなく、人生において重要な課題であると私は考えています。人は誰しも失言をします。また、誤解もします。建設的な議論に発展すれば良いですが、そうなるためには、一定の信頼関係や問題意識が必要でしょう。 一般的に、弁論は「公(おおやけ)」に向けて発する言葉です。多様なバックグラウンドの方と、いかに心を通わせることができるか。それを「ことば」だけで試みる過程にこそ、弁論に取り組む意義があります。真剣に向き合うほど、とても苦しい営みです。真に価値ある弁論とは、一方的に主張を押し付けたり、安易な答えを示したりするものではなく、新たな議論や対話を呼び起こすようなものであると私は考えています。 弁士の皆さまの紡いだ「ことば」が、水面に落ちる一滴の雫のように、ゆっくり、そして広く波紋を描くことを期待しております。
大会審査員 有馬 優 |
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「土木弁論大会において、大切にしたいこと。」 私が土木弁論大会において心がけたいのは、皆さんと一緒に、人々の心身ともに健康な、ごく当たり前の暮らしを支える「土木」という働き方をつくっていく、ということです。 これには、全世界の方々が関わっています。なぜなら、土木のない世界はありえないから、です。土木の分野に関わり、様々なインフラストラクチャーをつくる人ばかりでなく、これらを使う人たちとともに、誰もが人らしく、健康的で平和に暮らせるような社会を育んでいきたいと思います。 そのために、私は土木が寄って立つ「地域性」、言い換えると「風土」を大切にしたいと思います。『不易流行』いつの時代も、どんな場所でも、誰とでも、変わらないことと、変わっていくこと、をどちらも大切にする、そんな「おたがいさま」を大切にする土木の働き方、を知って頂きたいと思います。 私は、土木弁論大会の審査では、地域の風土を支え続けてきた土木の仕事を、用強美の観点からエンジニア・研究者として評価したいと思います。弁論において、①社会における土木の適切な役割、②ハード・ソフトの組合せによる安心・安全な場、③佇まいの美しさ、の三つが述べられているか、を評価の観点とします。
大会審査員 田中尚人 |
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今回の有馬優杯土木弁論大会では、多くの大会に関わってきました自分にとっては、新機軸である「用強美」ということを教わりました。土木と言えば、硬くて、泥臭くて、そのくせなんとなく近未来的な香りを感じる世界でした。その世界の最先端に、少しでも関われることで、新たな引き出しができる喜びでいっぱいです。土木の世界においては、全くの素人ではありますが、だからこそ、魅力や想像を超越した世界観を伝えてほしいと願います。この弁論によって、土木の道を志す若者に大いなる希望を与えることを期待しています。それこそ、弁論はこうあるべきという古い慣習を打破するとともに、「守破離」を大事にしながらも、イノベーションを起こすものと確信しております。
大会審査員 石井純一 |
添付 | サイズ |
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全国土木弁論大会チラシ | 6.26 MB |