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【取材報告】土木学会関東支部 主催「第31回大会土木系学生によるコンクリートカヌー大会」

投稿者:土木広報センター 投稿日時:火, 2026-09-08 10:00

2026年8月21日(金)に土木学会関東支部 主催「第31回大会土木系学生によるコンクリートカヌー大会」海の森水上競技場(東京都江東区)にて開催されました。
土木広報センターにて見学会の様子を取材させていただきましたので、ご報告いたします。

当日の天候は晴れ。風が吹き抜け、体感としては思ったより涼しさを感じる気候でしたが、強い日差しが照りつける中での開催となりました。

本大会は、学生にものづくりの楽しさを実感してもらうことを目的として開催されています。参加者は自らコンクリートカヌーを設計・製作し、レースで速さを競うだけでなく、コンクリートの配合や軽量化の工夫、構造設計、製作技術などについても審査されるため、土木技術を総合的に学ぶ機会となっています。当日は、各チームが培ってきた技術力とチームワークを発揮し、非常に見応えのある熱戦が繰り広げられました。

大会では、はじめに「カヌー製作規定審査」が行われました。各校が製作したカヌーは、船体形状やコンクリートの配合、軽量化の工夫に加え、塗装やデザインにもそれぞれの創意工夫が凝らされており、学校ごとの特色や個性が色濃く表れていました。

本大会の運営では、土木系学生に「ものづくりの楽しさ」を実感してもらうことを重視しています。そのため、規定審査による評価に加え、本来のコンクリート構造物に近づけるための工夫や技術的な挑戦が認められた作品にはボーナス加点が与えられます。この制度は、学生たちの創造性や技術探究への意欲を引き出すとともに、土木技術への理解を深める機会にもなっています。

●追加付与する点数および要件の項目の一覧
・粗骨材(※)を使用かつ細骨材率 s/a を 50%以下とし、骨材の絶対容積が全体の 50%以上となっている場合 20 点 追加
・ネット状の補強材(※※)を用いない場合 5 点 追加
・カヌーの部材厚が全て 3cm 以上とした場合 2 点 追加
※粗骨材とは 5mm 以上の骨材が重量で 85%以上含まれる骨材とする。
なお、骨材とは、原則コンクリート標準示方書[施工編],2023 年制定の「3.5 骨材」に規定されたものとする。
※※ネット状の補強材とはいわゆるコンクリート補強製品としてのネットだけでなくネットの形状をしたものを補強材として用いた場合「ネット状の補強材」とみなすこととする。

*詳しいルールについては土木学会関東支部HPをご覧ください。
https://www.jsce.or.jp/branch/kanto/index_topics/canoe.html

その後、規定審査を通過したカヌーは順次スロープから水上へ移動し、練習・進水テストが始まりました。チームメンバーが見守るなかで迎える進水の瞬間は、水漏れがないか、設計どおりの浮力や安定性を確保できているかが試されるため、選手だけでなく周囲の学生たちにも緊張が走ります。しかし、苦労を重ねて製作したカヌーが無事に水面へ浮かび上がり、力強く漕ぎ出していくと、各チームから大きな歓声が沸き起こり、会場は喜びに包まれていました。

11時20分からは、予選レースがスタート。

レースでは、順調に航行するチームがある一方で、バランスを崩して転覆してしまうチームも見受けられました。安定性と速さを両立させる船体設計の難しさが垣間見え、コンクリートの特性を踏まえながらカヌーを製作する「ものづくり」の奥深さを感じさせる場面となりました。

午後は準決勝を経て、選抜されたチームによる決勝レースが行われました。
本大会では、以下の各賞が用意され、閉会式において受賞チームの表彰が行われました。
・総合点
 
 
優勝
秋田県立大曲工業高等学校B
「継進2」
準優勝
秋田県立大曲工業高等学校A 「継進1」
3位
栃木県立宇都宮工業高等学校B
「UK-SeaLion」
・競漕賞
 
大学・高専の部
東京大学
「白鳳丸」
高校の部
川崎市立川崎総合科学高等学校B
「GrayGhost」
・敢闘賞 
日本大学
「セメンタル・ジャーニー2」
・セメント賞 
群馬工業高等専門学校A
「ぬに」
・創意工夫賞 
祐誠高等学校
「C-Hawks X X V」
・技術賞
 
大学・高専の部
東京大学
「白鳳丸」
高校の部
栃木県立宇都宮工業高等学校A
「UK-Falcon」
・デザイン賞 
東海大学
「キング・カヌー」

  
各校、ボートの船体形状から塗装・デザインに至るまで多様な工夫が凝らされていた。
桟橋まで慎重に運び、浮かべる瞬間は緊張した表情で見守っていた。

  
練習の様子。中には計画通り行かずにバランスを崩してしまうチームも。それでもめげずにリベンジする。
上手く浮かび、推進していくと、チームからは歓声と応援の声があがった。

  
大会の様子


秋田県立大曲工業高等学校の皆さん
優勝・準優勝、誠におめでとうございました!

 

■ 大会概要
主催  : 土木学会関東支部
協 賛  :日刊建設工業新聞社、日刊建設通信新聞社、セメント新聞社、日本工業経済新聞社
後援  : 国土交通省関東地方整備局、東京都
開催日 : 令和8年8月21日(金)10:00 ~ 16:00
場所  : 海の森水上競技場
目的  : コンクリート(ここでは、セメントコンクリートやセメントモルタル等のセメント系複合材料を指すものとする)を用いてカヌーを製作し、物造りの楽しさを学生達に実感してもらう。

■ 参加校一覧(18校・23艇)
【大学・高専の部(8校)】
足利大学、群馬工業高等専門学校(2艇)、東海大学、東京大学、東京都市大学、日本大学、横浜国立大学、東北職業能力開発大学校
【高校の部(10校)】
川崎市立川崎総合科学高等学校(2艇)、埼玉県立いずみ高等学校、東京都立田無工科高等学校、栃木県立宇都宮工業高等学校(2艇)、栃木県立那須清峰高等学校、新潟県立新発田南高等学校(2艇)、山梨県立青洲高等学校、秋田県立大曲工業高等学校(2艇)、祐誠高等学校(福岡県)、山形県立山形工業高等学校

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