1. 趣旨
インフラ整備により災害を防ぎ、また老朽化インフラを適切に更新・維持管理することで事故を防ぐことは土木の重要な使命である。法面は大雨によっても簡単に崩壊しないように対策しておかなければならないし、橋梁は落下がないように丁寧に管理しなければならない。しかし万が一、崩壊や落下に至る事態に陥った場合でも、「人の命は落とさない」ことこそが究極の目標である。
これを可能とするためには、驚異的に発達してきた人工知能とそれに情報を与える状態管理センサーなどの組み合わせが不可欠である。「国土が頭脳を持つ、公共公物が知能を持つ」というインテリジェントな国土と公共公物の環境整備は、不可避な今後の方向である。
このため、産官学が情報・技術・知見を発信・共有し、連携・協働を進めること、さらには他業界・他分野との連携・協働を促進することも重要である。産官学がともに参画するプラットフォーム機能を有する土木学会として、これら連携・協働を促進する役割が求められている。
そこで、土木学会大石会長の特別プロジェクトの一つとして、「国土・土木とAI懇談会」を設置する。本懇談会では、(a)インフラ施設の整備・運営・維持管理におけるAIの活用のあり方や、(b)センシング、データ格納、AIによる管理などを一元的に取り扱うプラットフォームのあり方 などについて、一年間を目処に、情報および土木分野の英知を結集し、技術的かつ総合的に検討し、成果としてとりまとめる。
2. 委員名簿
座長 坂村 健 東洋大学
学会長 大石 久和 土木学会
委員 佐田 達典 日本大学
委員 関本 義秀 東京大学
委員 森 昌文 国土交通省
委員 坪香 伸 JACIC
委員 小沼 恵太郎 パシフィックコンサルタンツ(株)
委員 土橋 浩 首都高速道路(株)
オブザーバー 遠藤 元一 東日本高速道路
事務局 塚田 幸広 土木学会
事務局 石郷岡 猛 土木学会
事務局 湯浅 岳史 土木学会