土木学会 地下空間研究委員会では、地下空間の幅広い問題に関する議論や情報交換の場として、毎年シンポジウムを開催しております。今回は、「次世代に向けた持続性の高い地下空間の創造~みんなで考えるインフラのあり方~」をテーマとして取り上げます。
笹子トンネル事故以来、道路構造物は道路法の改正によりトンネル内の設備を含め、5年に1回の点検・診断が義務づけられており、適切に維持修繕が実施されています。また、道路下のライフラインについても、各管理者が独自の手法にて維持管理を行っています。鉄道についても、政令・省令により定期的な維持管理が定められているほか、各社が独自に計画し、維持管理を実施しています。地下街などの地下構造物については、道路、店舗、鉄道施設、民間施設地下などの多くの利害関係者が存在する空間となっていますが、管理する団体それぞれが計画に則り、補修を行っている状況にあります。
一方、我が国では人口減少社会を迎えて、その減少を上回る生産性の向上があれば、経済成長を続けることが可能と考えられます。その一つとして、地下と地上の連携のもと、持続性のある都市づくり(まちづくり)が今後必要になると考えられます。しかし、道路法、鉄道法、水防法、消防法、建築基準法などの多くの法律に支配され、実施するまでに多くの時間を要する状況にあります。また、これらの構造物の維持管理においては、新設時の設計データや点検・補修時の管理データなど情報はアナログ的な管理が行われており、一元化されていないこともあります。これらを再整備計画などの事業実施の際、ICT化、見える化して活用していくことが今後の生産性向上につながると考えられます。
これからの次世代に向けた持続性の高い地下空間(インフラ)を創造していくためには、インフラのストック効果の観点から今後の維持管理をどう伝承・可視化・簡略化していくかをみなさんと一緒に考えていきたいと思います。
記
第25回 地下空間シンポジウム
日 時:2020年1月24日(金)9:20-17:00(開場9:00)
場 所:早稲田大学国際会議場(東京都新宿区西早稲田1-20-14)
参 加 費 :会員(後援団体含む)8000円、非会員 9000円、学生3000円
■基調講演:
「次世代に向けた持続可能な地下空間のあり方」
徳永 幸久 氏 国土交通省 大臣官房技術審議官(都市局担当)
■パネリスト:
塚田 幸広 公益社団法人土木学会 専務理事
木村 定雄 金沢工業大学工学部環境土木工学科教授(地下空間研究委員会委員長)
成澤 守 株式会社 エスカ 理事 施設部担当部長(名古屋エスカ地下街)
外石 信 新潟市経済部 商業振興課 課長補佐
コーディネータ: 森本 章倫 早稲田大学 理工学術院 教授
※詳細は委員会ホームページ(http://www.jsce-ousr.org/)をご参照ください。
※シンポジウムは取材可能です(見学会の取材は不可)。当日受付にお申し付けください。
【問合せ先】
公益社団法人 土木学会 研究事業課 工藤
〒160-0004 東京都新宿区四谷一丁目外濠公園内
TEL: 03-3355-3559 E-Mail: kudo@jsce.or.jp
添付 | サイズ |
---|---|
2020年1月7日ニュースリリース | 262.12 KB |
01_開催案内 | 172.86 KB |
02_会場案内図 | 270.24 KB |
03_プログラム | 295.37 KB |