【支部名】関西支部
【事例キーワード】
①技術のチカラ、 ②デザインのチカラ、 ③自然のチカラ、 ④コミュニティのチカラ、 ⑤記憶のチカラ
関西支局長を務めております京都大学大学院准教授の山口敬太です。
今回は京都府京都市、四条堀川通の交差点の歩道上につくられた「雨庭」を取り上げました。
雨庭とは、地上に降った雨水を下水道に直接流すのではなく、一時的に貯留させ、地中に浸透させる機能を持った植栽空間です。雨水流出抑制のほか、水質浄化や暑熱緩和、さらには景観形成に寄与するなど、多面的な効果を果たしています。
京都市内では令和6年度までに14箇所整備され、他都市でも整備が進み始めていますが、そのパイロットプロジェクトとなったのが四条堀川交差点南東角の雨庭です。京都の造園技術を活用して作られた雨庭で、整備から7年が経過していますが、樹木が育って、京都らしさを感じさせる風情と暮らしの潤いを生み出しています。
今回、その施工に関わられた山田造園の山田隆之さんに、当時の設計・施工などのお話を伺いました。山田さんは、数多くの優れたお庭を手がけられておられ、現代の名庭師です(https://yamada-zoen.com/works/)。
そんな山田さんが、京都のまちなかの道路空間に、どのような景色をつくられようとしたのか?
土木ライターの三上美絵さんにご執筆いただきましたので、是非お読みいただければ幸いです。
2020年(施工後2年半ほど)、雨の日に訪れたときの様子です(写真:山口敬太)